Yes CONDOM, No LIFE.

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ゴムすりゃ宿る命なし

若手アーティスト、ぼくのりりっくのぼうよみ引退を聞いて、自分にも思い当たる節を感じる26歳普通の会社員ぼくのじんせいはぼうだち


意味不明なブログの下書きを漁っていると、半年前に投稿しなければいけなかった、旬の話題を取り上げた下書きが出てきた。


これだから旬の話題で記事書きたくないんですよね。
「ハッポゥくん(即興で発泡スチロールで色々なものを作るだけで、全くウケないお笑い芸人)の改名を取り上げた記事」を書いた時点で反省すべきでした。


えっ?そんな記事書いていない?
おかしいな、記憶違いだったかな。

まぁいい。今回は半年前の下書きをそのまま投げてみよう。



2018年9月頃に突然引退を表明した若手アーティスト、ぼくのりりっくのぼうよみ(ぼくりり)について、僕が少し思うことをば。
と言ってもぼくりりのことをあまり知らない人もいると思うので簡単に紹介を。


僕もたまに聴くくらいで詳しくないのだが、彼はラッパーに入るらしい。
感覚的にはラッパーとJ-POPの間というか、メロディに合わせてラップ入れるアーティストのラップ寄りみたいな、僕もちょっと何言ってるか分かんないけど。


メジャーデビューが17歳のときで、「天才少年!」みたいな具合で話題になった。そこからきっとしんどかったんだろうなって、今こうしてみると少しだけ思う。


そんな彼が突然の引退を表明したのが2018年の9月。別にどうって感情は無いのだが、「子供だ」とか「意味分からん」とかいう心無い言葉をよく見かけて、ぼくりりの引退理由もなんとなく読んでみて、うーんと思ったので思いつきで書いてみる。


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[辞職済]ぼくのりりっくのぼうよみ (@sigaisen2) | Twitterより


ぼくりりの引退理由は以下のリンクとTwitterで軽く見た。


ぼくのりりっくのぼうよみ、アーティスト活動終了へ 「“天才”をやめようかなと思って」 - Real Sound|リアルサウンド



厨ニっぽい言い回しだったり、そうしたあれこれがきっと一部の人の気に障るのだろう。
でもやっぱり、内容を読むと僕はあまり笑えない。

ぼくりりみたいに凄くはないし、そこまで大仰な話じゃないが、ちょっとだけ思い当たる節が僕にもある。


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出典:ぼくのりりっくのぼうよみが問う、音楽表現で大切なもの「クオリティを無視するのは絶対ダメ」 - Real Sound|リアルサウンド



「僕は自由になりたいです。文学的だとか、天才だとか、哲学的な歌詞がステキだみたいなことを言っていただいて、出来上がったほかの人たちの中にある偶像に自分が支配されちゃうということに、すごく耐えられない」

出典:ぼくのりりっくのぼうよみ、アーティスト活動終了へ 「“天才”をやめようかなと思って」 - Real Sound|リアルサウンド


ぼくりりの引退理由で核になるのはここらへんか。


僕は幸運にも偶像に飲み込まれる感覚を知らないのだが、他の人の中に、本当の自分と乖離した自分が出来上がるのはよく分かる。
それには高校生くらいの時からずっと苦しまされていて、死ぬまで苦しむ気さえしている。


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『金の子牛』 ニコラ・ブッサン画


僕は生まれてから今までずっと勉強してきている。大げさな表現じゃなく、マジで生まれてからずっと勉強してきた。産声が源氏物語の暗唱だったのは皆さんご存知の通りだ。


でも僕は勉強が好きじゃない。かくかくしかじか説明すると長くなるから割愛するが、地獄の先に光があるかもしれないから勉強している。一方勉強しないまま迎える地獄には光が見えない。だから僕は愛すべきオーマイ地獄として勉強を選択している。


余談だが、こうもずっと地獄の中でもがいていると、地獄ありきの生き方をしてしまうからどれがマジでやべーやつなのか分からない。「頑張りすぎ。無理しないで。」とか言われてもどれがしていい無理でどれがしちゃダメな無理なのかがまるで分からない。
結果として重度の不眠が続いて朝吐いてから出勤したり、食中毒で気絶しそうになりながら一週間通しで深夜残業してしまう。

こうして何かシグナルが出たら分かるんだけどね。

 

本筋に戻り。

さて、そんな寝小便で哲学論文を書き上げた僕なりに言えることなのだが、勉強しまくると大体のことはマジでうまいこと進む。
細かく分解するともっと要素があるのだが、大体のことは勉強しまくり+ちょっとの工夫で平均点ちょい上くらいに到達する。


賢くて面白い奴の存在はまさにそれだし、賢くて仕事できる奴の存在もまさにそれ。多分、世の中の全ての事柄は一つの同じエッセンスを持っている。


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東大(赤門)03 - フリー素材ドットコム


東大にめちゃくちゃ頑張って入った人は、賢いだけじゃない人間の多さにショックを受けるらしい。

めちゃくちゃスポーツ出来て頭いい奴とかいません?デカい企業の社長のプロフィールとか、大抵インターハイ出てません?
スポーツはセンスの割合がかなり大きいけど、それでも結構繋がるところがある。



何が言いたいかっていうと、僕は考えて働ける自分の働き方を誇りに思っているし、めちゃくちゃ面白いと言ってもらえることも誇りに思っている。
でも全部パターン。勉強と同じパターンで面白いこと言ってるだけ。


数学の公式覚えて問題解きまくったら問題文読んだだけで使う公式が大体分かってくる。で、たまに全く分からないものにぶつかり、ある条件で仮定して解き進め、整合性があわなくなったら別の条件で仮定して解き直し、みたいな。そんなんでセンター数学とかは満点取れる。それと一緒。

面白いパターンめちゃくちゃ知って、何回か話してみれば、だんだん雰囲気で面白がられる切り返しとかが分かってくる。
自分語りが過ぎるので割愛するけど、初級レベルまでなら仕事も一緒に思う。中級以降は知らない。多分そんな単純じゃない。



 
そんな具合に生きてくると、ただ勉強してきただけの僕は、周囲の過大評価の上塗りでどうにも出来ない重圧に襲われる。

今まで会った中で一番面白いとか、微妙なメンバーでもお前呼んどけば大丈夫とか、もうただ勉強してきただけでその実なんでもない錆色の僕は、その人の中に出来上がる綺麗な色した僕とのギャップで頭がおかしくなってくる。


そして失敗のできない錆色の僕は、ゲロ吐きながら綺麗な色塗って登場して、「あぁ、綺麗な色ですね」つってもう錆色の僕を見せられるタイミングがなくなる。無限に綺麗な色を塗り続けるだけ。


26歳の訳分かんねぇ生き方してきた普通のサラリーマンで「もうほっといてくれええ!!」ってなるんだもん。ぼくりりなんか比べ物にならないくらいデカい母数から勝手に綺麗な色塗られてさ。ちょっとしたことで「失望しました」でしょ?知らねーよなぁ。アーティストってそういうもんって言っちゃえばおしまいなんだけどさ、知らねーって感じだよね。ぼくりりの引退にとやかく言う権利、僕らには無いよねぇ。
 

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かわいいフリー素材集 いらすとや


「子供か」じゃないんだよ。子供なんだよね。Twitterで「すみません、ぼくりりの友人です。ぼくりりは今お母さんにスマホ取り上げられていて返信できません。」って書いてあってさ、子供かって思っちゃうでしょ?でもそれが身近にあって普通のことなんだよね。だってまだ大人じゃないんだもん。

今いくつか分かる?僕は分からないからね、これ書きながら調べてみたらさ、20歳だった。




まぁ色々あるよな。20歳でスマホ没収されるのは一回置いておいてさ。お互い頑張ろうな。

周りもさ、しんどさは各々の持つものさしで測るものだから、しんどい気持ちに対して突っかかるのはやめようぜ。


と、なんとなく思った26歳普通の会社員ぼくのじんせいはぼうだち。
生産性の無い僕から誰かスマホを取り上げてください。